創傷ケアについて

創傷ケアセンター長 兼 形成外科部長
富樫 真二
足壊疽(えそ)ってご存じですか? 床ずれは治せることを知っていますか?
医学は日々進歩しています。以前は発症すると治らないとされていた病気がひとつひとつ治るようになってきました。かたや平均寿命が延びたことで、今までは人生の最後で発症しても「寿命だから」と治療されなかった病気も問題となってきました。
足壊疽は足が腐る病気です。原因は閉塞性動脈硬化症(いわゆる動脈硬化)です。また糖尿病患者さんではより重症になりやすいです。いまや日本では約40万人が罹患しているといわれています。結果として足を失うことになります。足を失えば、自力で動けなくなり、より身体の機能が衰えていきます。
床ずれ(褥瘡)は、自宅介護が増える今後はさらに大きな問題となってきます。原因が実は持病の悪化や栄養失調がきっかけとなっています。当然それらの治療もあわせて進めなければ治りません。
わたしたちの施設は、2006年10月より東北地方ではいち早くこれらを総合して診療する創傷ケアセンターを開設し、ほぼすべての検査と治療、リハビリをそろえています。
わたしは庄内地方(鶴岡市)の出身ですが、庄内といった地方にいながら日本でもトップレベルの治療体制を提供できていると自負しています。患者さんが地元で安心して治療を受けられるように日々進化させています。ぜひ気軽にご相談いただき、患者さんもわたしたちをご評価ください。