高気圧酸素治療の概要
「高気圧」という言葉を聞いたときに、最初に思い浮かぶのは、天気予報で使われる「高気圧」だと思います。
「高気圧」と「低気圧」。文字通り、気圧の高い場所、低い場所を表します。高気圧酸素治療でも同じ考え方で、ある装置の内部に大気圧(≒1気圧)より高い圧力をかけます。この圧力のかけ方は、病気の種類や装置によって異なりますが、2.0~3.0気圧で、水深10~20メートル潜った時とほぼ同じ圧力がかかります。大気圧では、血液中の赤血球にあるヘモグロビンと酸素が結合して、体のすみずみに酸素を運んでいますが、高気圧酸素治療中は、ヘモグロビンの他に、体液中にも酸素を溶け込ませることができるので、結果的に体の中にある酸素の量は増えることになります。この治療を続けていくことによって、低酸素状態になっている組織に、より多くの酸素を送ることができ、症状を改善することが可能となります。
ただし、むやみに酸素量を多くする事もできません。あまりにも酸素が多くなりすぎると、「酸素中毒」を引き起こしかねないからです。また、「高気圧」という特殊な環境の中で治療を行うため、他にもさまざまな症状が現れることがあります。私たちは、患者さんがこのような特殊な環境の中にさらされるため、治療中の状態に注意しながら治療に当たっています。
ここ庄内地区でこの治療ができるのは当院だけです。 2001年3月にこの装置が導入されてから、のべ2000回超の治療を行ってきました。詳しい統計などは、ホームページの統計をご覧ください。
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